活字離れ著しい一般若者らしく、久しく読書というものをしていなかった私ですがKindleが珍しく私に漫画でなくライトノベルをおすすめしてきました。
それが筺底のエルピスという作品であります。なんと1巻がお得なことに300円ちょっとと素晴らしい。これで2時間くらい楽しめるんだからやっぱり読書のコスパは最高だな!漫画なんて20分で読めるのに600円だぞ!!!
そういうわけで生活リズムをぶち壊しながら寝ずに6巻読み通したので感想です。
筺底のエルピス 感想
あらすじ
登場人物が魅力的
ヒロインが可愛いとかヒロインが可愛いとか妹が可愛いとかいろいろありますが、やっぱおっさんです。
ぶっちぎりで間白田俊彦がいい。主人公の所属する組織のメカニック的博士ポジションなんですが、喰えないけど頼りになるおっさんの感じが良いです。ゲームオブスローンズのティリオンを有能にした感じ。そんな頼りになる存在だけにびっくりする展開が待ってたわ、びっくりするぞみんな。
面白そうな設定
殺戮因果連鎖憑依体の設定すごく面白い。殺したら殺した人に憑いちゃうから対処不能。主人公たちの組織は特別な対処法で対策できちゃうんですが、これ一般人じゃどうしようもないですよね。ゾンビ映画とかだと襲い来るゾンビを一瞬で倒してくれた頼れる男が一瞬でゾンビに化しちゃうってすごい面白い。これは人の目で区別できないとかじゃなくて見えるけど対処しちゃいけない暴力装置みたいな感じにして対一般人のパンデミック的な小説が見てみたいなと思いました。
この筺底のエルピスだといまいち鬼が脅威じゃないのが残念です。主人公たちの所属する組織の人間は皆鬼を目で捉えられる「天眼」というSF的眼球と「停時フィールド」と呼ばれる、特殊な鬼退治用のSF的能力で戦います。この停時フィールドの設定も色々ワクワクするんですが、結構強力でそこらの鬼なんてちょちょいのちょいなんですねえ。
鬼も人を乗り換える度に進化(メフィストフェレス級とかいう超良い感じの中二格付け)しますし、幾らでも湧いてきて人類滅亡確定です。さらに暴力で殺されたものは赤鬼に、謀略で殺されたものは青鬼になったり、両方で殺されたのは両方の特性を備えた斑鬼とかいうすげえ強そうな存在になったりとかあるんです。あるんですけど、今のところそんなに主人公たちの弊害になっていない。
だいたいの話で主人公が所属するのとは別の国外の組織との同じ停時フィールド持ち同士での争いがメインになっちゃってるんです。それはそれで面白いんですが、鬼の設定が良すぎるだけにちょっと残念。ゾンビを置いといて人間同士の争いするやつ。
話が暗い
ライトノベルってもっと俺TSUEEなものだと思ってた(なろう読者並みの感想、いやでもリゼロとかあったか)。
話が暗いです。1巻はまだ明るかったんですが、2巻からは割ともう暗い、4巻までは暗さの極み。いや5巻もそこそこ暗い。
主人公もそんなに強くはないしあんまり主人公感なかったです。ただ6巻は良い感じになってきましたね。主人公が主人公らしい特殊性を発揮し始めて、それと最後の感じがもうやっとカタルシスの解放ですかという万感の思い。うおおおおおおおおおお。
おすすめだから読もう
そういうわけでおすすめなのでおすすめです。
基本的に話は暗いんですが、そんな話でも読ませ続けさせる二転三転する魅力ある物語なんだ!
あとSF好きな人におすすめです。鬼がどういう存在なのかとか主人公たちの力の源とかの謎に迫るぞ!すごいSFだ!
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